■職人になろう!■

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■第1回 職人になりたいのですが■

「30代ですが、伝統工芸の職人になりたいのですが」と言うお問い合わせを先日いただきました。
これまでも、いろいろな方が、メールや直接工房までお越しいただりしています。
そこで、こだわり隊で取り上げてみようと思います。

まず、今回のお問い合わせから〜

30代ですが、伝統工芸の職人になりたいのですが

職人と言っても、伝統工芸も種類が多くて、私のような竹細工から、漆器、陶器、染色、木工な
どいろいろあります。

●30代で経験が無いというのは難しいでしょうか?

年齢につきましては、あまり気になさらなくてもいいと思います。
職人には、定年がありませんからね。
また、別府の竹細工の職業訓練校には、老若男女いろんな方がいます。
ただ、職人は最初から収入があるわけではないので、覚悟していた方がいいです。
具体的には、訓練校に通う、弟子入りする、自分で研究する。の3つの方法があります。

○別府の訓練校は、失業保険をもらいながら勉強できるので人気があります。
ただし、ここを出たからっていい職人になれるとは限らないし、最初は内職ぐらいしかないそうです。(とっても安いそうです)
○弟子入りするのは、不景気なので受け入れ先があるかどうかわかりません。
産地の組合などに聞けば教えてくれるかもしれません。(伝統的工芸品に指定されていれば、必ず組合があります)
○自分で研究する。カルチャースクールなどでこつを勉強してきて、あとは自分で研究しながら作ります。うちでは、よくこのパターンを紹介しています。
先生と懇意になれば、材料や道具も手に入ります。いい仕事が出来れば、弟子入りもさせてくれるかもしれません。

職人は、仕事の上達と、販売先も考えていかなければならないので大変ですが、一生懸命がんばっている人には、アドバイスしてくれる方や仲間も出来ると思います。
がんばって下さいね。

次回から、詳しく特集していきますのでお楽しみに!


■職人になろう! 第2回 三度の飯より好き!■

職人になろう!と言うタイトルを付けて置いて、なんですが、「職人になろう」と思って、「さて、何になろう」というのはあんまりうまくいかないようですね。
「この道一筋、○十年」とか、「いい仕事してますね〜」とか、「べらぼうめ〜」っていう職人気質とか、「一個何百万の壺」とか、「朝つらいから、サラリーマンはいやだ!」とかにあこがれて職人になると続かないようです。
実際、地味ですし、最初はお金になりません。ずっとお金にならない人もいます。
それより、「物作りが大好きで、大好きで、見るのも作るのも、三度の飯より好き!」って言う方が続くようです。(...つづく)


■職人になろう! 第3回 なんとなく?■

先週、「三度の飯より好き!」な方が続く、と書きましたら、「雅年さんが、はじめた動機は?」と聞かれました。
そういえば、私を含め伝統工芸の方って、世襲の方が多いですね。
小さい頃から、親の仕事を見ていて、まわりからも「大きくなったら、お父さんの跡を継ぐんだよね」と言われ続けて、「そういうものだ」と思って大きくなって、「でもほかにも仕事はあるんじゃないか」といったんは、外へ出たもののやっぱり帰ってくる。
あ、もちろん、そのまま継いじゃったり、継がなかったりの場合もありますが、伝統工芸は、道具も伝統だったりするので、世襲の方がはじめやすいかも。
それでは、お話にならないので、世襲でない場合の職人のなり方について考えましょうね。(...つづく)


■職人になろう! 第4回 弟子入りは、難しい■

昔から定番の弟子入りですが、不景気なので、職人さんも仕事が減っているところが多く、また職人自身が高齢のため、教えるのは面倒という方が多く、あまり期待できません。

景気が良くて仕事が多ければ、下仕事(竹細工ですと竹割りなど)のために雇ったりできるのですが。
職人の方から見ると、全然仕事ができない人を、一般の会社と同じ給料を払って教えるというのは、かなり大変です。なにしろ、職人の収入がサラリーマンよりも悪い場合も多いですから。

さて、そんなわけで、いきなり行っても断られる場合が多いので、カルチャーセンターなどで習い、先生と親しくなるという方がいいですよ。先生も、お金を取って教えているので、いやがらずに教えてくれます。材料や道具も先生に相談して紹介しましょう。

お金を払って教えてもらうのか〜、とがっかりされたかもしれませんが、そんなものです。


■職人になろう! 第5回 18歳女性職人誕生■

今年春から修行をはじめた、女性職人が新聞に載りました。こちらをご覧下さい。


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