★お茶と竹工芸★

★1.はじまり★
★2.参考書★
★3.茶道入門について★
★5.竹と真行草★
★6.手つき花器★
★7.竹の花器に花台はいらない?★
★8.茶の湯教室へ!★

★お茶と竹工芸99★ ひとことどうぞせんすじ

★8.茶の湯教室へ!★

雅年 お茶教室に行って来たよ。 きのう、ふくさと懐紙、扇子も買ったけど結構高いんだね。ふくさなんか4000円 もしたよ。
「高いね〜」っていったら、「安物はおいてないよ」っていわれて。ずっと使うから いいものをもってた方がいいってわかるけどね。

楽風 うん、高いね。たぶん買ったのは紫の袱紗でしょ。 あれが裏の男性の標準なんだよね。ちなみ女性は朱。
あたしなんて稽古では薄いグリーンとか、ブルーを使ってたりするけど。

雅年 うん、先生指定の紫。 でもね、ふくさばさみが自由だから、そこで工夫したいね。
わびさびなのに、何で女性が派手な朱なのかな。
で、次客と正客の両方をやって、お菓子も食べたし、でもお茶が一番だよね!
はじめてでちょっと緊張したけど、お茶を飲む時って、お茶碗の中しか見えないし。

楽風 あのおいしいお茶の香りをかぐとなんともいえない至福の時間だよね。

雅年 うん、お茶の香りね、抹茶はまたいいよね。
あとは、ふくさのたたみかた。 煎茶とは、ちがうんだね。煎茶は、四角に折ったと思ったんだけど、抹茶はかっこいいね。でも、練習しなくっちゃ。

楽風 袱紗のたたみかたにまたコツがあるんだよ。 しかも真行草とあるしね。

雅年 ほお、でもきっと草なんだね。簡単だから。 煎茶でやった四角は、真かな。

楽風 先日、京都に行ったときに、イノダコーヒー三条店へ向かう途中、 黒田香店にきれいな女性がいてね、しかもきもの着て。 かえりに名残の拝見をしちゃいました。(^^)

雅年 京都は、着物が似合うね。



雅年 水曜日、忙しい中を縫って教室へ行って来たよ。 今度は、亭主のほう。
亭主ってお菓子もお茶も食べられなくて、その上細かい仕事 ばっかり。大変!
ところで、らふちゃん、本番で亭主、やったことある?
水曜日の教育テレビも見たよ。
亭主もお客も流れるようで、きれいだね。やっぱ、テレビに出るくらいだから、両方達人なんだよね。
でも、仲間で茶会を開けば気兼ねな しであれくらいうまくいくかも?

楽風 本番というか、社中でお正月に先生のお宅でやりました。 あとけっこう茶会に行くと男ということでやらされるよ。
いい道具でお茶飲めるからありがたいけどね。

雅年 来月の茶会に誘われた。 点心(お弁当)付き、4回券で2500円。安い!ってさわいでたけどね。ホントかな。ご連客さまで一度行ってみたい。

楽風 そりゃ、安い。 ぜひ行ってみてください。 人がいっぱいいて嫌になるから。(^^)

雅年 裏千家の支部会だったかな? 1000人単位で、そうとう来るみたい。
きのう、お茶を点てる練習してみた。 見本にもらった抹茶と売り物の茶筅、茶杓、それにどんぶり。うん、わびさびだな、って思う。(^^)
何回かやってると、小僧が来て飲ませろって。
3回まわすんだよ、とか言いながら。 これって、おもしろいよね。
絶対はまるよ。お茶ごっこ。

つづく...

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★1.はじまり★

私は、10年ほど前に公民館の青年講座で3回だけお茶を習いました。 煎茶でしたが、お茶碗の小ささとお菓子のおいしさが印象に残っただけでした。
さて、最近作品展や展示即売会などに立っているとよく「この虫籠をお茶の席で使うのよ」とか、「あら、かわいい虫籠。 この中にお香を入れて、鈴虫(竹製)をいれるといい景色ね」「竹の花器には、花台はいらないんでしょ」とか聞かれます。
お茶をやらない私にはちんぷんかんぷんですが、いかにも楽しそうなのです。
それで、今回お茶を勉強する気になりました。
幸い、茶杓作りで知り合った安住楽風さんという頼もしい先生もいますので、 がんばれそうです。初心者ですので危なっかしいと思いますのであなたのご意見 、お待ちしています。

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★2.参考書★

雅年 こんにちは、楽風さん。
お客さんに竹と茶道について、たまに聞かれます。図書館の本にものってなくて。いい本があったら教え てください。
楽風 まだ在庫があるかどうかわかりませんが、簡単で分かりやすいものは、 NHK趣味百科茶の湯「道具の扱いと鑑賞」 日本放送出版協会刊 平成8年1月1日発行 定価980円がいいと思います。

雅年 今ね、図書館に行って来ましたよ。で、楽風さんに教えてもらった本ありましたよ。
前に買おうか、買うまいか迷った覚えがあります。写真も多くてわかりやすいですね。
ありがとう。

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★3.茶道入門について★

雅年 楽風さんは、お茶はどれくらいやってましたか?
楽風 茶道歴は8年目です。浅学で困っています。
雅年 楽風さんはは、カルチャーセンターですか?それとも、茶道教室ですか? 図書館などの本で勉強するのとどちらが参考になりますか?
ばかげた質問かもしれませんが。 でもただ教室に通ってもわからないことは多いんでしょうね。
楽風 私は、以前はカルチャーセンターに通っていまし た。
茶の湯を習おうと決めたときどこに行けばいいのか見当がつかなかったんですよ。 それで手っ取り早いのはカルチャーということで行きました。 かずかずの不満がありました。
雅年 やっぱり...。いい先生はいるんでしょうが。
楽風 たとえば炭点前がない。茶会への参加は半強制的などです。
そして、今は個人の先生のところで修行しています。ただ不満があるからと 先生をつぎつぎにかえることはできない不自由さがあります。狭い世界ですから必ず 耳に届きますからね。はじめが肝心ということです。通うのなら個人の先生がお薦め です。

雅年 気楽に先生を変えられないんですね。ちょっとめんどくさいですね。相性の合う先生 だと、楽しいんでしょうが。特に個人だと誰かに紹介してもらったほうがいいですよ ね。でもそれで相性が合わないと悪いし。
なんだか、お見合い相手をさがしてるみ たいですね。(^^;
楽風 そうですね。ほんとうに人と人との出逢いは 簡単なようで難しいものです。
以前、私の知人を2人を紹介したのですが、茶道の体制 が合わないなどの理由で、ほんの一時来ただけでこなくなってしまいました。 なんだか私が先生に面目なくって…。
よく茶道関係の本がありますが、読めば点前など多少分かりますが、やはり細かい 部分はわかりません。私の茶杓作りのようなものです。
だから習いにいったほ うがいいでしょうね。だた、よい先生に遭遇するかどうかが問題です。
うちの先生は厳しく、細かいところまで指摘してくれるのでほんと勉強になります。

雅年 楽風さんのようなすてきな先生が身近にいれば安心ですよね。これからもよろしくお願いします。

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★5.竹と真行草★

雅年 竹というのは真行草だとどの席でもいいのですか?
楽風 いいえ竹や籠の花入れは草に入ります。 しかし、竹花入れは茶人による独創的な作品が多く、特に重んじられています。
雅年 やっばり、草なんですね。でも、利休はよく竹を使ってたんでしょ? 草の席で使ってたんですね。
楽風 草というより利休の場合は草庵での茶であり、道具と考えた方がいいでしょうね。
真は書院などで台子(だいす)を使っておこなう茶でけっこう華美です。 侘が草っていう感じですかね。簡単にいえば。
雅年 おお!目からうろこです! 利休の茶が草なんですね! ほお〜!
じゃ、ほとんど一般のお茶って草なんですね。発見ですよ。
セミ楽風 いや、利休の茶が草とばかりはいえないのです。 書院茶に対して侘茶といったほうがいいでしょうね。
わかりやすくいうと、家元がお寺や寺院、天皇などに献茶するときは、 たいていは「真」ですね。
「行」はちょっと思い浮かびませんが、 大寄せの茶会や家で点てるときは「草」でしょう。
もともと、この「真・行・草」の思想は、漢字書体の真書、行書、草書の総称です。
真は端正な楷書で正格、草は型にとらわれず自由に崩した風雅な形、 そして行はその中間ですね。 この書道の理念が茶道や華道、造園などに用いられたわけです。
一般にわれわれがお茶会なので拝見する点前は草です。
これは真の台子といって真塗りの台に水差し、風炉などの皆具(かいぐ)などが 飾られたものでの点前が、しだいに簡略化されたものなのです。
ほんとうはこの真の台子点前を習ってしまえば、 ほとんどの点前はできてしまうわけです。
しかし、なんでもいきなり難しいことからはじめると大変なので、 いちばんの基礎から行っているというのが現実です。
このように述べていくと、利休の茶が草だとはけっして言えないのです。
秀吉に一服差し上げるときは「真の行」くらいの点前はしたのではないでしょうか。 最高位はなんといっても天皇ですから。
まあ、自由に楽しみながらやるのが「草」、 きまじめにやるのが「真」なのかもしれませんね。
つまり楽風という人間は「草」というわけです。(^0^)
雅年 いつもながらの明快なお答え、ありがとうございます。
とんちんかんな雅年も一つ利口になりました。
早く茶の湯を習いたいな。静岡市内でおすすめの茶道教室がありましたら、上のフォームでご連絡ください。

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★6.手つき花器★

すみれ 雅年 手つきの花器は手を持っちゃいけないってほんと ですか?
楽風 これは取っ手をもってはいけない、という意味でしょうか?
そうであれば、花入れに限らず茶道具は基本的にもってはいけません。 取っ手のついた菓子鉢などもそうです。
ただし水注ぎ(やかんや片口)などはもたないと機能しないのでOKです。
雅年 取っ手は、持つためにあるんじゃないんですか? 菓子器のふたについている取っ手などもいけないんですね。
楽風 はい、取っ手はもつためにあるのでしょうが、 主に装飾的な傾向が強いことだけは確かですね。
だからあまりもたないほうがいいと思いますよ。 菓子器のふたについているあれは、取っ手ではなくつまみです。 つまみはもってもいいと思います。
雅年 ありがとうございます。やっぱり、茶の湯では手つき花器の手は持ってはいけないようです。
でも、日常では持ちますよね。
洗面所などお水のある場所で水を入れて、玄関や床の間まで運ぶのに手つき花器は とても便利だと思います。
「駿河竹千筋細工」の花器の手は、もちろんお花をいれても大丈 夫なようにしっかりできていますが、一度両手で底から持ってみてください。
なんだか、優しい気持ちになります。
これが、お茶の心〜もてなしの心かなと思います。

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★7.竹の花器に花台はいらない?★

雅年 竹の花器に花台はいらないと聞いたのですが?
楽風 籠の花入れに限って薄板は用いません。
竹の花入れには桐木地、杉木地、焼杉、焼桐などの蛤端を使います。 蛤端とは板の縁が蛤のような楕円形をいいます。
木地の薄板は水でよくぬらし、よくふき切って使い、 木地の木目は根本の方向を勝手つきに置きます。
勝手つきとは炉が右にあるふつうの茶席で亭主の左側にあたります。
ちなみに真の花入れ/薄板は古銅、青磁、染付、祥瑞、赤絵/真塗矢筈、 行は瀬戸、丹波、唐津などの国焼きの釉薬がかかった陶器/真塗蛤端 となります。
雅年 細かいルールがあるんですね。びっくりです。
会席すだれとかはいかがでしょう。お茶では使いませんよね。
玄関などに飾るときはこのルールは気にしなくてもいいと思います。
お気に入りの花瓶敷きを敷いてお使いください。

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