駿河塗下駄

はきものは、私達の日常生活に欠かせない大切な生活用具です。下駄作りの技術も、指物や漆器、蒔絵と同じように、浅間神社を建造するために集められた職人たちによって、伝えられました。
静岡の塗下駄は、その漆塗り技術を応用して、明治10年ころ本間久次郎という人がきれいで、じょうぶな塗下駄を作りました。これが評判になって静岡の下駄が全国に知られるようになりました。
大正時代になって、輸出漆器を作っていた人達が塗下駄を作るようになって、漆塗りの技法がいろいろくふうされ、大きく発展しました。
そして高級塗下駄といえば、静岡といわれるほど有名になり、全国各地のはきもの間屋へ出荷されるようになりました。
昭和21年以後(戦後)は、生活様式の洋風化によって、下駄が売れなくなりました。しかし、実用的な中にも、伝統技術の蒔絵、漆塗り、彫刻など高級品が作られ、現在でも高級塗下駄の産地静岡は、全国でも1位の座にあり、伝統を受け継ぎながら品質の向上に努力している。駿河塗下駄は全国各地に出荷されています。

(静岡市商工部地域産業課発行「静岡市の伝統工業」より引用)

問い合せ先 静岡塗下駄工業組合
(静岡市清閑町9-22 〒420-0047 TEL 054-253-4917)
静岡の伝統工芸

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