駿府匠宿で高校生と大学生

職人さんと交流会

竹千筋細工などに挑戦


高校生と大学生が伝統工芸職人の話を聞き、創作体験を行う「職人さんと交流会」(中部県行政センター
主催)が三十日、静岡市丸子の駿府匠宿で開かれた。清水エ業高の美術部員ら十五人と静岡大教育学部の学生10人が参加した。

静岡市葵区田町の竹細エ職人、黒田英一さん(69)が「生活の中の工芸品」と題し講演した。黒田さんは自らの職人人生を振り返りながら、「地元の竹を使って、骨とう美術として残る作品を作るのが夢」と熱っぼく話した。講演後、学生たちは黒田さんに素材や制作過程を積極的に質問した。

参加者は竹千筋細工や指物、和染、まき絵の創作にも挑戦した。竹千筋細工に取り組んだ清水工高の鈴木千暁さん(16)は力の入れ加減で竹の形が変わるので難しいが、面白さでもあると思う」と真剣なまなざしで作業をしていた。

職人との交流を通じて、高校生や大学生に地元の伝統工芸のすばらしさを知ってもらい、職業観や地域社会についての学習の場となることを目的として開かれた。今後は作業現場の見学などを行う予定。


静岡新聞 2000年10月2日掲載


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