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第1回 音
今年の開発テーマが「いやし」なんです。
静岡の若手伝統工芸の会「するがクリエイティブ」のうち、蒔絵の伝統工芸士福島さ
ん、和家具の福井さん、塗り箸の若手八木さんと私の4人グループで、今はやりの
「いやし」をテーマに商品開発をすることになりました。
伝統工芸は、そもそも癒し系なので特に意識はしていませんでしたが、特に癒しを目
的には、作られてはいないんですよね。
というわけで、いやしについてちょっと研究してみたいと思います。
研究してみて、新しい作品ができるのか、それとも今までの作品がそもそも立派な癒
し系だったという事に気づくのかもしれませんけど。さて、癒し系というとどんなことを浮かべますか?
最近、流行っている音楽。
少し前だと、リゲインのコマーシャルの曲、エナジーフロー。それから、イマージュ
でしたっけ、葉加瀬太郎たちが中心になっている癒し系のCDが売れているそうです。
また、川のせせらぎなどの自然な音が人気でそうですよね。
単調な仕事やドライブなんかも、BGMがあると進みますし、また、失恋したとき
に、オフコースの「さよなら」や浜崎あゆみの「End roll」なんかで思いっきり泣く
と癒されたりします。さて、伝統工芸に当てはめると、風鈴。
暑いときにリーンリーンという音を聞くと涼しい気持ちになります。ずっと鳴ってい
るんじゃなくて、時々鳴るところがいいようです。ゆらぎのリズムというんでしょう
か?
ただ、新作というとちょっと困ってしまいます。音のでる工芸品というのは果たして
できるのでしょうか?
第2回 パソコン
前回より始まりました、癒し系伝統工芸の特集ですが、蒔絵パソコンでおなじみの井上さんからのご提案です。
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私事なのですが、最近パソコンに癒されることが多いのです。
同年代の人とのメールのやりとり、フリーサイトから学生時代に聞いた音楽をダウンロードして聴いたり等、仕事で疲れて帰って、パソコンの電源を入れ、懐かしい曲を聴きながら気の合う仲間とメールやチャットで話す。
結構癒されますよ。
(蒔絵パソコン http://www.oasis-pc.jp/ )--------------------------------------------
ありがとうございます。
このメルマガをお読みのみなさんももちろん、パソコンを持っているのですから、うなずける点があるかもしれません。
お仕事でパソコンを使われている方は、逆にパソコンはストレスの元かもしれませんが、伝統工芸で飾ることによって少しでもストレスが軽くなれば、「いやし」になるかもしれませんね。前回、音の出る伝統工芸と言うことで、行き詰まってしまいましたが、癒し系CDを聞くオーディオを伝統工芸で飾るのもおもしろいかもしれません。
第3回 意味を持たない物旭川の美紀子さんからおもしろいメールをいただきました。
癒し・・・癒し・・・、ん〜・・・。難しいですねぇ。
参考になるかどうかわかりませんが、
「意味を持たない物」というのは、どうでしょう。
花を生けるための・・・とか、
物を入れるための・・・というような、使用目的が無い物という意味です。
だからといって、ただの置物というわけではなくて
見てるだけで和んだり、いじっているだけで何だか笑えるような、そんな感じの・・・、なんか微妙な表現ですけど、
これ以上うまく表現できません。すみません。
存在自体に意味は無いのに、でもここに存在しているものって見ててほっとしませんか?しませんかねぇ?
私変かも・・・。癒しを求めている人って、疲れていたり不安だったりするわけですよね。
そういう人にとって、目的を強気に主張するものって癒しにならない気がするんですよね。
弱ってる時って、自分と同じくらい弱いか、自分より弱いか、自分とは比べる次元に無い物を
欲するんじゃないかなと思います。--------------------------------------------
ありがとうございます。
目から鱗! って感じですね。今まで、花器だとか照明とか、工芸品は日用に使うも
のでなければいけない、というルールからとにかく目的を作りがちでした。
今回取り上げました虫籠も、もともとは虫を飼う道具ですが、今では意味を持たなくなっています。それでいろいろな使い方ができるのかもしれませんね。(・・・つづく)
癒し系伝統工芸について、ご意見などありましたらぜひお聞かせ下さい。
iyashi@surugaya.comご感想お待ちしています○工芸こだわり隊