伝統工芸の技は、これからどうなっていくのかな?

伝統的工芸品はひとつひとつ手作りで作られているので、時間がかかってしまいます。それに、機械のように一度にたくさん作ることはできません。とても不便なように思えますが、それだからこそ良さもあるのです。それは手作りのあたたかさ、技のすばらしさなど
長い間ずっと伝えられてきた伝統です。この伝統をこれから先も伝えていき、発展させていくことがとても大切です。そのために、職人さんやその他多くの人びとがさまざまな努力や工夫を.しています。


1.若い人たちが技を学んで、次の世代へと伝えていきます

一人前の職人さんになるには長い時間と根気が必要です。また、技術を引きついでくれる若い人たちを探すこともたいへんです。しかし、最近ではもの作りの楽しさに関心をもち、後つぎをめざす人たちが増えてきています。職人さんからこうした若い人たちへ、そして若い人たちが一人前になってまた次の若い人たちへ。技術はこれからも大切に伝えられていくのです。


2.職人さんどうし、工場どうしで、協力し合っていきます


伝統的工芸品を作っている工場は、その多くが10人に満たない小さな規模で仕事をしています。そこで、同じ地域にある工場やお店どうし、職人さんどうしが協力し合い伝統的工芸品の産地として活気づかせようと努力しています。共同で作業をしたり、産地統一のマークを作ったり、また、工場見学や資料館づくりなどの活動もすすめています。


国や県、市町村もさまざまな応援をしています。
伝統的工芸品に使われる材料は、天然のものなのでとうぜん限りがあります。気候などに左右されて、充分な材料が手に入らないと困ってしまいます。そこで、不足しがちな材料をきちんと確保できるように応援しているのが、国や県、市町村でむ国や県、市町村では、職人さんを育成するための学校や施設なども建設しています。


3.世界の人たちにも日本の文化として紹介していきます

日本文化に関心をもつ海外の人たちが増えてきています。そこで、日本のすばらしい文化のひとつとして伝統的工芸品のことをもっと多くの人に知ってもらおうと、海外の雑誌で紹介したり、各地で展示会を開いたりしています。


4.たくさんの人にもっと知ってもらう努力をしていきます。

東京の青山にある(財)伝統的工芸品産業振興協会では、伝統的工芸品のことをもっと多くの人に知ってもらい、もっと親しんでもらうために、さまざまな活動をしています。その一つとして協会が運営している全国伝統的工芸品センターでは、全国各地の伝統的工芸品の資料を集めていまむここでは、展示コーナーで各地の工芸品を見たり、本やビデオがある資料ライブラリーで工芸品について知ることができます。また、工芸品づくりの楽しさを体験できる製作教室にも参加できます。



伝統的工芸品の秘密

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