伝統的工芸品「駿河竹千筋細工」の技は、これからどうなっていくのかな?

伝統的工芸品「駿河竹千筋細工」はひとつひとつ手作りで作られているので、時間がかかります。それに、機械のように一度にたくさん作ることはできません。

とても不便なように思えますが、それだからこそ良さもありますよ。それは手作りのあたたかさ、技のすばらしさなど長い間ずっと伝えられてきた伝統です。

この伝統をこれから先も伝えていき、発展させていくことがとても大切ですね。そのために、職人さんやその他多くの人びとがさまざまな努力や工夫を.していますよ。


1.若い人たちが技を学んで、次の世代へと伝えていきますよ。

一人前の職人さんになるには長い時間と根気が必要ですね。
また、技術を引きついでくれる若い人たちを探すこともたいへんです。でも、最近ではもの作りの楽しさに関心をもち、後つぎをめざす人たちがドンドン増えてきているんですよ。

職人さんからこうした若い人たちへ、そして若い人たちが一人前になってまた次の若い人たちへ。技術はこれからも大切に伝えられていくんですね。

駿府匠宿では、30分ほどで完成するキット製品の制作、3ヶ月約10回のコースででひごづくりから完成までをじっくりと体験するコースがあり御ます。このコースから職人を目指している方もいますよ。

伝統の「駿河竹千筋細工」 18歳女性が修行〜静岡新聞の記事より


2.職人さんどうし、工房どうしで、協力し合っていきます


伝統的工芸品「駿河竹千筋細工」を作っている工房は、その多くが2〜5人程度の規模で仕事をしています。
職人さんたちは、組合(静岡竹工芸協同組合)を作り、職人さんどうしが協力し合って伝統的工芸品の産地として活気づかせようと努力しています。

各地で「駿河竹千筋細工」展を開いたり、新しい技術を開発するために勉強会を開いたり、産地統一のマークを作ったりしています。
また、駿府匠宿では、交代で実演をしてお客さんとの対話をしたり、資料館づくりなどの活動もすすめていますよ。


国や県、市町村もさまざまな応援をしています。

伝統的工芸品を皆さんに知ってもらうための展示会や、新しい作品を開発するための資金を提供してもらっています。普段ではお願いすることのできないデザイナーに見てもらったりしていますよ。

また、静岡市では、新しく修行する若い方に補助金も提供しています。
伝統の「駿河竹千筋細工」 18歳女性が修行〜静岡新聞の記事より


3.世界の人たちにも日本の文化として紹介していきます

日本文化に関心をもつ海外の人たちが増えてきています。そこで、日本のすばらしい文化のひとつとして伝統的工芸品のことをもっと多くの人に知ってもらおうと、海外の雑誌で紹介したり、各地で展示会を開いたりしています。

伝統工芸士 黒田 英一は、ニューヨーク、伝統工芸士小林昭輔は、北京、オーストラリアなどで教室を開きました。(右写真)


4.たくさんの人にもっと知ってもらう努力をしていきます。

(有)竹工房はなぶさ では、関東地区のデパートを中心に「駿河竹千筋細工」実演即売会を開いています。お客さんとのふれあいは、たくさんの方に知ってもらうだけでなく、皆さんに喜んでもらう作品作りのヒントになることも多いです。

また、体験工房「駿府匠宿」では気軽に体験ができ「駿河竹千筋細工」を身近に感じてもらっていますよ。



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